洋服のように普段から着物を着ている人にとっては感じない疑問も着慣れない人にとっては大きな疑問になります。中でも気にされることが多いのが、真冬の着物です。
1枚の布をまとうイメージの強い着物は、きっと寒いのでは?と思う人が多いようです。そこで、着物は寒いのか?着物を着るときの防寒対策はどうするのかなど、詳しく紹介します。
着物レンタルとは?
着物レンタルは気軽に好みの着物を着て、観光地などを散策したり、イベントに出席することができるものです。
振袖から花嫁衣装、訪問着や小紋、浴衣など、様々な種類の着物をレンタルすることができます。普段着物の着慣れない人にとって、着付けやヘアセット、メイクなども行っているとこが多いので、慣れない着物も簡単に挑戦することができます。
冬に着物は寒い?
○そもそも着物は寒さを感じにくい
なんとなく冬に着物を着るのは寒いというイメージがありますが、実はさほど寒さを感じるものではありません。
というのも着物は何枚もの布を重ねて着付けていきます。襦袢や長襦袢などを着込みますし、体型の補正のためにタオルを何枚も入れることもあります。布が重なることで空気の層ができ、適度な保温効果が生まれます。特にシルク100%でできた着物は保温効果が高いものです。
○着物レンタルの着物は寒い可能性もある
着物レンタルで貸出されている着物の多くはシルク100%の着物ではなく、ポリエステルなどの化学繊維でできていることがほとんどです。
これはクリーニングなどのお手入れを安易にするためであり、ポリエステルの着物は取り扱いがしやすいというメリットがありますが、保温性の面ではシルク100%の着物と比べると劣ってしまいます。
特に、観光地で散策をする時にレンタルする着物などはポリエステルでできていることが多いので、実際にこういった着物を着て寒さを感じたという経験をしたことがある人も多いです。
着物で冷えを感じやすいのは三ヶ所
何枚もの布を重ねていることから寒さを感じにくいのが着物ですが、素材や着用するシーンによっては寒さを感じてしまうこともあります。そこで着物で寒さを感じやすいところを覚えておくことで、あらかじめ防寒対策に役立てることができます。
○首元の防寒
着物は衿の後ろ側をすっきりと見せるために余裕を持って着付けを行います。どうしても冷たい空気が首の後ろ側から入りやすくなってしまうことから、寒さを感じやすい場所です。
首元の防寒対策としては、ショールやストールがあると便利です。ちょっとした移動のためであれば和装用のショールやストールではなく、普段使いしているものでも問題なく使用することができます。また着物レンタルでは、防寒のためのショールも着物とのコーディネートを楽しむことができるように取り揃えているところも多くあります。
○手首の防寒
着物の袖口は広がっています。手首の方から冷たい空気が入ってくることで、洋服に比べると寒さを感じる人も多いです。そんな時は、肘ぐらいまであるロングタイプの手袋やアームウォーマーがあると冷えを防ぐことができます。
○足元の防寒
着物では、生足に足袋を履いて草履を履きます。和装小物の中には、草履カバーや防寒草履などもありますが、それでも足袋1枚では寒さを感じやすいため、足袋の下にタイツやストッキングを重ね履きすることで、冷えを防ぐことができます。
中には足袋でも履きやすいように5本指になっているタイツやストッキングもあるので、着物で外を歩く時間が長い場合はチェックしてみてはいかがでしょうか。
●まとめ
首元や足元、袖口からの冷えを防ぐためにできることはいくつかあります。この他にも、コートのような羽織やヒートテックインナーなどを活用することで、真冬の着物レンタルも楽しく利用することができます。