着物を着るためには、着物や帯以外にも様々な小物が必要になるのを知っていますか?初めて着付けを依頼するときに事前に準備するものを聞いて、驚いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
普段、頻繁に着物を着る機会がないという人にとっては、一から着付けに必要な小物を揃えるのも、なんだかもったいない気がしてしまいます。
特に着物レンタルを利用する場合は、着付けに必要なものを購入するのは考えものです。そこで便利に利用することができるのが、着物レンタルで利用することができるフルセットレンタルです。
着物レンタルならフルセットレンタルがおすすめ
着物を着るために必要な小物類を揃える必要なく、着物を着ることができるのが着物レンタルのフルセットレンタルです。着物レンタルを利用することが前提となりますが、気軽に着物を着せてもらうことができます。
フルセットレンタルとは
着物レンタルを利用するときに、着付けに必要な小物が全て揃っているのがフルセットレンタルです。フルセットレンタルを利用することで、手ぶらでショップに行って着付けてもらうことができます。
ただし足袋や肌襦袢は購入することがほとんど
フルセットレンタルの中には、着付けに必要な小物や装飾品などが全て揃っていますが、ほとんどのレンタルショップでは着物レンタルの際に、直接肌に触れる肌襦袢と足袋のみ購入としています。すでに持っているという場合は、持ち込みが可能かどうか事前に問い合わせておきましょう。
着物を着るときに必要な小物
洋服なら下着の上に直接着て完了しますが、着物はそうはいきません。美しく着付けてもらうためには、様々な小物が必要になります。ここでは、着付けに必要な小物と装飾に必要な小物に分けて紹介します。
着付けに必要な小物とは
着付けに必要な小物は、着用する着物によって若干の違いはありますが、一般的に9つの小物を用意します。
・肌襦袢
肌襦袢(はだじゅばん)は素肌の上に直接着る下着の役割を持つものです。肌襦袢を着ることで着物の着崩れを防止することができますし、さらに汗を吸い取るので、着物に汗がついてしまうのを防ぐこともできます。
・足袋
足袋(たび)は、普段私達が履いている靴下と同じ役割を持つものです。
・裾よけ
裾よけ(すそよけ)は着物の裾が傷まないように、襦袢の下につけて使用します。また裾よけも着崩れ防止に役立てることができますし、さらに裾よけがあることで裾捌きもよく歩きやすくなります。
・補正パッド
補正パッドはウエストの補正に使用します。胴回りの細い人は、補正パッドを使用することで着崩れしにくくなり、着物を美しく着こなすことができます。
・衿芯
衿芯(えりしん)は襦袢の衿の形を整えるために使用するものです。好みによって硬さを変えることができます。
・腰ひも
腰ひもは、襦袢や着物の丈が決まった後に固定するために使用します。
・伊達締め
伊達締め(だてじめ)は胸元が崩れるのを防ぐために使用します。細い帯状になっており、薄手で柔らかいものがおすすめです。
・帯板
帯板(おびいた)は帯の前面を整えるために使用します。帯の幅より狭いものを選びます。
・帯枕
帯枕(おびまくら)は帯揚げで包んで使用します。帯の型崩れ防止や帯自体が下がるのを防ぐ役割を持っています。
さらにあると便利な着付け小物
先程紹介した着付け小物は、着物を着付ける際に最低限必要なものであるのに対して、他にもいくつかあると便利な小物類があります。
例えば、着崩れをより防止することができるコーリンベルトや帯結びのアレンジに便利な三重紐、着付けを行う際に衿の後ろを挟んで固定する着物クリップなどです。
装飾小物でさらにおしゃれに!
着物の小物類の中には、着付けに必要な小物の他に、装飾に必要な小物があります。ここでは、一般的な装飾小物を6つ紹介します。
・半衿
半衿(はんえり)は、肌襦袢の上からつけて着物の衿元が汚れてしまわないようにするための小物ですが、刺繍や柄などデザインが豊富で、装飾性に優れたものが多いため、コーディネートのアイテムの一つとしても取り入れられています。
・帯揚げ
帯揚げ(おびあげ)は、着付けの際に使用する帯枕や腰紐などを隠すために使用するものです。帯の形を整えるためにも使用されますが、帯から少し見えることから帯や着物に合わせて選ぶのが一般的で、装飾品として取り入れられています。
・帯締め
結んだ帯を押さえるために使用するのが、帯締め(おびじめ)です。帯締めは帯の中央部分で締めることから、よく目立ちます。帯や着物の色などに合わせて選ぶことで上品に着物を着こなすことができます。
・帯留め
帯留め(おびどめ)は帯締めと同じように、結んだ帯を押さえるために使用します。帯の中央部を飾る小物であり、木彫りのものや宝石でできたものなど、非常に華やかな印象になります。
・草履
着物の種類やTPOに合わせて用意するのが、草履(ぞうり)です。礼装の場合は金糸や銀糸などをあしらった華やかなものが多く、かかと部分も高いものが一般的です。これに対して喪服と一緒に履く場合は、黒一色のかかとの低い草履を選びます。
・バッグ
巾着型や手提げ型など様々なデザインやサイズがあるのが、バッグです。一般的に草履とセットになったものが多く、コーディネートの一つとして楽しむことができます。
●まとめ
着物を美しく着るためには、様々な小物が必要になります。着物レンタルではフルセットレンタルを利用することで、こういった小物の用意をすることなく、気軽に着物を着ることができます。